動画配信の安さは、何人で使うかで順位が変わる|9社13プランを同時視聴数で割った

動画配信

動画配信は、1つの契約を家族で分け合って使える。だが「安い順」の比較表は、その1契約を最大何人で同時に使えるかを数えていない。月額をその人数で割ると、9社の順位は入れ替わる。

結論 — 知りたいことから読む

知りたいこと 答え そう言える理由
そもそも「1人あたり」とは 1つの契約を、同時視聴の上限まで人を入れて分けたときの1人分 例:Hulu 1,026円は最大4人まで同時に使えるので、4人で分ければ1人257円
1人で見るなら最安は Amazonプライム(月600円) 分け合わなくても600円。上限3人のうち1人分を使う形
月額が最も安いサービスは DMM TV(550円) ただし同時に使えるのは1人だけで、分けられない。1人あたりでは図の9サービス中6番目まで落ちる
家族4人で分けるなら最安は Hulu(1,026円・最大4人) 1人あたり257円。ただし2026年10月1日に1,320円へ改定(→330円)
最も高いプランは損か 損ではない。 Netflixプレミアム(2,290円)は1人あたり573円 同じNetflixのスタンダード(1,590円÷2)は795円で、上位プランより高い
1人あたりで最も高いのは Netflixスタンダード(795円) 下の一覧14行の最高値。月額では11番目
家族で同じ作品を一緒に見たいなら Hulu か Amazon 同じ作品を2台まで同時再生できる。U-NEXT・Leminoは1台まで
2026年内に値上がりするのは Hulu(10月1日・1,320円/毎月400ポイント付与) 公式に告知済み。2026年2月にはdアニメストアとLeminoが改定を終えている

上の表で足りるなら、以下は読まなくてよい。 以下は、この順位がどう決まったかの説明。

図の見方 — 軸は2つだけ

  • 同時視聴数=1つの契約を、最大何人が同時に使えるか:家族が別々の部屋で、別々の作品を同時に再生できる上限。アカウントを何個作れるかではなく、同時に再生できる数
  • 横軸=月額:税込・Web/クレジットカード決済の場合。dアニメストア・Lemino・HuluはApp Store/Google Play経由だと100〜130円高い
  • 縦軸=1人あたり月額:月額 ÷ 同時視聴の最大人数。上限まで人を入れたときに、1人が負担する額。この記事が持ち込んだ物差しはこれ1本だけ
  • 点線=1人で使う場合:分け合わなければ、月額と1人あたりは一致する。線から下に離れているほど、分け合ったときに効く
  • 橙=3〜4人まで同時、青緑=1〜2人まで同時:色は価格の高低ではなく、分け合える人数の区分
  • 図に置いたのは各社1プランずつ:「同時視聴が最も多いプラン」を代表として選んだ。割り勘の上限を見る図なので、この選び方が軸と揃う
  • 同時視聴数は「別々の作品を同時に見られる台数」:同じ作品を一緒に見る場合は数が下がる。これは後述の第2図で扱う

同じ料金でも、分け合える人数が違う。これが図の主張だ。点が対角線から縦に落ちている距離が、そのまま分け合ったときの効き目になる。

全13プランの月額と1人あたり月額

上の図は各社1プランに絞っている。プラン単位で見ると次のとおり。1人あたりの安い順に並べた。Huluだけは改定前と改定後を2行に分けているため、14行ある。

サービス・プラン 月額(税込) 同時視聴の最大人数 1人あたり 月額での順位
Amazon プライム(月払い) 600 3 200 2
Hulu(〜2026年9月30日) 1,026 4 257 6
Hulu(2026年10月1日〜) 1,320 4 330 9
Lemino プレミアム 1,540 4 385 10
Disney+ プレミアム 1,670 4 418 12
Netflix 広告つきスタンダード 890 2 445 5
U-NEXT 2,189 4 547 13
DMM TV 550 1 550 1
Netflix プレミアム 2,290 4 573 14
ABEMAプレミアム 1,180 2 590 7
Disney+ スタンダード 1,250 2 625 8
dアニメストア 660 1 660 3
広告つきABEMAプレミアム 680 1 680 4
Netflix スタンダード 1,590 2 795 11

数値は2026年8月時点で各社の公式サイト・公式ヘルプ・報道発表から取得した。Amazonの年払い(5,900円/年)を使うと月換算492円・1人あたり164円まで下がるが、他社に年払いが無いため月払いに揃えている。

動きが最も大きいのはU-NEXTとDMM TV。 U-NEXTは月額では下から2番目(13位)だが、1人あたりでは7位に上がる。DMM TVは月額1位から8位に落ちる。

割り勘型 — 3〜4人で使うと、単価が半分以下になる

一言で:月額は高いが、同時視聴が3〜4あり、人数で割ると最安帯に来るサービス。

  • 該当するサービス:Amazonプライム、Hulu、Lemino、Disney+プレミアム、U-NEXT、Netflixプレミアム
  • 月額の幅:600〜2,290円
  • 1人あたり月額の幅:200〜573円
  • この形になる理由:1人あたりの単価ではなく、1世帯から取れる額で価格を組んでいると読める。同時視聴数を増やす上位プランほど、1人あたりは下がる
  • 見るときの注意この記事が数えているのは台数だけで、誰と割ってよいかは見ていない
  • 同居していない相手と共有できるかは各社の利用規約で決まる。契約前に「アカウントの共有」の項を読む

2人型 — どちらの物差しでも、真ん中に来る

一言で:同時視聴が2で、月額でも1人あたりでも中位に収まるサービス。

  • 該当するサービス:Netflix(広告つきスタンダード・スタンダード)、Disney+スタンダード、ABEMAプレミアム
  • 月額の幅:890〜1,590円
  • 1人あたり月額の幅:445〜795円
  • この形になる理由:NetflixもDisney+も、上位プランに移ると同時視聴が2から4に増える。2人を標準に置いた構成と読める
  • 見るときの注意同じサービスの上位プランのほうが、1人あたりでは安くなることがある
  • Netflixはスタンダード795円に対し、プレミアムが573円。3人以上で見るなら、上げたほうが単価は下がる

単独型 — 月額は最安だが、割れない

一言で:月額500〜700円台で最も安く見えるが、同時視聴が1しかないサービス。

  • 該当するサービス:DMM TV、dアニメストア、広告つきABEMAプレミアム
  • 月額の幅:550〜680円
  • 1人あたり月額の幅:550〜680円(月額と同額。割れないため
  • この形になる理由:3社ともアニメ・オリジナル番組に軸足があり、価格帯も500〜700円台に揃っている。1人利用を前提にした設計と読める
  • 見るときの注意DMM TVの同時視聴台数は、公式ヘルプに数字が見当たらない
  • 公式ヘルプは「同時に複数の機器で視聴することはできません」と書く一方、「プロフィールを分ければ異なる作品を同時に視聴できる」とも書いている。台数の記載は見つけられなかったため、明示されている「1」を採った

補足 — 「同時視聴4台」は、同じ作品には効かない

同時視聴数は「別々の作品を同時に見られる台数」であって、家族で同じ作品を一緒に見られる台数ではない。ここが各社で最も食い違う。

  • Hulu・Amazon:同じ作品は2台まで
  • Lemino:同じ作品は1台のみ。公称の4台は、全員が違う作品を見るときの数字
  • U-NEXT:同じ作品は複数アカウントで同時再生できない
  • Netflix・Disney+・ABEMA(図の※):同一作品についての制限を公表していない。制限が無いとは書かれていないため、断定はできない

離れた部屋で家族が同じ映画を同時に見る、という使い方を想定しているなら、公称の同時視聴数は判断材料にならない。上の図で橙の棒が短いサービスは、その用途では効かない。

なお、dアニメストアは同時視聴が1で「同じ作品の場合」という区別が成立しないため、この図から外している。

動画配信をもっと知る

この記事は料金で並べたもの。ほかの物差しは、それぞれ別の記事にまとめている。

まとめ — 3ステップで読む

  1. 何人で使うかを先に決める:1人なら月額の順、2人以上なら1人あたりの順で見る。順位は入れ替わる
  2. 同じ作品を一緒に見るかを決める:一緒に見るなら、第2図の橙の棒だけを見る
  3. 無料体験のあるものから試す:U-NEXT 31日、Amazon 30日、DMM TV 14日、dアニメストア 初月。Huluは2023年8月30日に2週間無料トライアルを終了したと公式に告知している

料金は改定される。本記事の数値は2026年8月時点のもので、Huluは同年10月1日に1,320円へ上がることが公式に告知されている。比較表を見たら、まずその表がいつ時点のものかを確かめてほしい。

この記事が測ったのは値段だけで、中身の差は測っていない。 続きは次の2本にまとめた。

安いだけのサービスは、見たい作品が無ければ0円でも高い。

タイトルとURLをコピーしました